2009年9月20日
この日は朝から、世界文化遺産「アントニオ・ガウディの作品群」のおおとりを飾る、
サグラダ・ファミリアヾ(*´∀`*)ノ゛キャッキャッ
をじーっくり観光するのだ。
(冒頭写真) 鐘塔上部に描かれた「Hosanna Excelsis(神よ、天のいと高きところへ)」の文字がイカすっ!
サグラダ・ファミリアとは、日本語で「聖家族贖罪(しょくざい)教会」、つまり、
イエスと聖母マリア、そして養父ヨセフのいわゆる聖家族(写真上)に捧げる、罪を贖う貧しき者たちのための聖堂。
1882年に建設が始まり(翌1883年よりガウディが主任建築家を引き継ぐ)、130年近くが経過した現在も建設真っ只中のこのサグラダ・ファミリアは、
- 中央にイエス・キリストを象徴する、完成すれば175メートルにも達するという「イエスの塔」
- その周囲に立つ4本の「四福音書家の塔」(マタイ、ヨハネ、ルカ、マルコ)
- イエスの塔を見守るような位置に建てられる「聖母マリアの塔」
- これら6本のメインタワーを取り囲む12本の「十二使徒の塔」
の計18本の鐘塔と、その後陣の建物および聖堂本体によって構成され(写真上)、
さらに、十二使徒の塔は、
- イエスの降誕から青年期までの物語を表現した「生誕の門」(写真左)
- エルサレム入場から磔刑にされるまでの物語を表現した「受難の門」(写真2つ上)
- 最後の審判と天地創造などの物語を表現した「栄光の門」(写真下)
の三つのファサードにそれぞれ4本ずつ配置され、まさに「石の聖書」とも言える建築物。
(写真上) 未完成の「栄光の門」の完成予想図(サグラダ・ファミリア南面)
って、こんなの石で作れるんだべか・・・(汗)
ちなみに、サグラダ・ファミリア全体が世界遺産に登録されているんじゃなくて、サグラダ・ファミリアの専任彫刻家であり、ネスカフェの「違いのわかる男」でもある日本人、外尾悦郎氏が、ハーブを奏でる天使像をはじめとする15体の天使像を彫り終えたことで完成した、
「生誕の門」(写真上)と地下聖堂だけだったりするエッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ?
この生誕の門に据えられているのは、外尾氏による15体の天使像の他、「イエスの降誕」(中央最下端)、「受胎告知」(ステンドグラス上部)、「聖母の戴冠」(最上部)、そして「東方の三賢人」や羊飼いといった彫刻。
にしても、宗教色ある彫刻を見る自分の目は以前とは変ったね、完全に。何が変わったって、彫刻のモチーフがわかるようになったってことが一番大きい。
やっぱりイスラエルを旅行してよかったわ ↓
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ヴィア・ドロローサ - 苦難の道
2008年12月29日 今日は終日、エルサレム旧市街観光!! (「ヴィア・ドロローサ」関連の旅行記のみを確 ...
(写真上・上段) 直線的でちょっぴり異質な受難の門にある「ゴルゴタの丘でのイエスの磔刑」
(写真上・下段) 同じく受難の門の「十字架を担ぐシモン(ヴィア・ドロローサ(苦難の道)の第五ステーション)(右端)」に、「ベロニカがイエスの顔を拭う(第六ステーション)(中央部)」
あ、あとベロニカの左後ろにいる屈強そうな輩達「兜をかぶる戦士」を見ていると、
(。-`ω´-)ンー「おや、どこかで見たような・・・」
って、そう、カサ・ミラの屋上の煙突にクリソツなのだΣ(゚ロ゚屮)屮ぉお!!
※ずっと勘違いしてて(以前の旅行記でも間違ってましたけど)、受難の門の現代的な彫刻が外尾悦郎氏の作品だとばっかり思ってたら全然違いました・・・。申し訳ありません・・・外尾さん(;¬∀¬)ハハハ…)
キリスト教的な要素や彫刻以外にも、サグラダ・ファミリアをじっくり観察していれば、ガウディならではの象徴的な装飾や機能がたくさん隠されていることに気づかされる↓
例えば、外壁に配されたヤモリや(写真左)、生誕の門の2本の柱を支えている亀(山側が陸ガメ、海側が海ガメ)の彫刻(写真右)。
なんと、これらは単なる装飾ではなく、実は雨樋の機能も持っているらしく、水辺の生物たちに水の仕事を担わせているのだそうだエッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ?
必要な機能と象徴を組合わせ、両方を同時に解決する構造、デザインを考えていく、それがガウディ流であり、そうした思考が膨大に積み重ねたのがこのサグラダ・ファミリア。
6年前も、今回も(?)、その圧倒的な存在感に浮かれちゃって、そうした目線で装飾と機能をじーっくり見ることが出来なかったな…。
(写真上) サグラダ・ファミリアでは、原則的に、地上の近いところには両生類や爬虫類などの動物を、高いところには空を飛ぶ鳥や天使たちが配置されている。
(写真上) 花の彫刻がなんともまぁ精巧な「ロザリオの間」。これヤバイでしょ、まじで石ですか!?Σ(゚ロ゚屮)屮ぉお!!
でもって、訪れた人をさらに驚愕させるのが、
まるで石化した巨木が林立しているかのような、その聖堂身廊部や側廊部に違いない。
「美しい形は構造的に安定している。構造は自然から学ばなければならない」
ガウディは自然の中にこそ最高の形がある、そう信じていたそうだが、この天井を支える枝分かれした柱はその最たるものだ(写真上)
そして、晴れた日には、
窓という窓にはめられたステンドグラスからカラフルな光が射し込み、まるで木漏れ日が射す森のようになるというのだから、もう半端ないっ!!
とまぁ、見る人すべての目を釘付けにする事間違いなしのこのサグラダ・ファミリアだが、1883年にガウディがその建設を受け継いだ当時、
この建築物が、それから130年という歳月が経った後も(2009年当時)、建設自体が続いていることはもちろん、その130年後の世界においてもなお一際異彩を放つ、すばらしい建築物である事を誰が想像していただろうか、と思う。
もちろん、ガウディを除いては、だけどね(◕ฺ‿ฺ◕✿)(u‿ฺu✿ฺ)ウンウン
(写真上) ガウディが亡くなった1926年当時のサグラダ・ファミリア。まだ生誕のファサードしか建設されておらず、鐘塔に至っては1本しか完成していなかった。
どんなに寝る間を惜しんでも、自分が生きているうちには絶対に完成しない建築物に一生涯を捧げる、
それっていったいどんな気持ちなんだろう・・・
そんなわけで、カタルーニャが生んだ天才建築家・アントニオ・ガウディについてもっと知りたくなった方には、外尾悦郎氏が読み解いた、
が超オススメ゜+.(・∀・).+゜
プロローグから第11章まで読みすすめてガウディの情熱の一片でも感じ取れた後、1926年6月7日、ガウディが市電にはねられることになるその日の夕方、サグラダ・ファミリアに残した最後の言葉と言われる、
「諸君、明日はもっと良いものをつくろう」
を読むと、もう涙腺がゆるみ過ぎてビビります(涙)
建築物概要
- 名称:サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会)
- 設計者:アントニオ・ガウディ
- 所在地:バルセロナ(スペイン)
- 高さ:172.5m(予定)
- 着工:1882年3月19日
- 完成:(ガウディの没後100年にあたる)2026年(予定)
- その他:英語ガイドツアーの予約はこちらから
サグラダ・ファミリア観光後は、
ガウディと同時代に活躍した天才建築家ドメネク・モンタネールが手掛けた世界遺産「サン・パウ病院」を一目見てから(写真上)、
どこで聞いてきたのか、ぶー曰く、海産物のパエリア(Paelia de Marisco)が絶品らしい、
レストラン「Elche(エルチェ)」にてランチ( ̄¬ ̄*)じゅるぅうううう
でもって、問題は食後( ゚д゚)ハッ!
路上から地下鉄駅に降りるためのエレベータに乗ろうとした矢先、地元のガキどもが一気に一緒に乗り込んで来て身動き取れなくなり、
危ないっ!
と思ったら、案の定、ぶーのカバンのチャックが半開きにされてしまいましたとさ(未遂)(((( ;゚д゚)))アワワワワ
久しぶりすぎてヨーロッパを甘く見過ぎてたわ・・・、怖い怖い( ノД`)怖いよ…ママンッ・・・
その後は、朝っぱらからかなり歩きまくったせいで相当足が痛かったこともあって、
モンタネールのカタルーニャ音楽堂(色鮮やかなステンドグラスとシャンデリアで飾られた大ホールは必見!ただし、写真不可。・゚・(*ノД`*)・゚・。 シクシク )(写真左)や、カテドラル(写真右)なんかを惰性的にまわって、あっという間だったバルセロナに別れを告げ、
23時10分、イベリア航空7747便(運航会社はロイヤル・エア・モロッコ)マラケシュ行きに滑り込んだのだった(写真上)
ふー・・・(,,-_-)
ついでに旅する割には濃厚すぎたよ、バルセロナ・・・(苦笑)
つづく